国連「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」の地域拠点『中部ESD拠点』

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第2分科会(学校教育と地域)

活動成果

(1)高校生ESDコンソーシアムin愛知』イベント支援

「2013高校生ESDコンソーシアムin愛知」開催報告
【開催概要】
■開催趣旨:
愛知県内でESDを実践している高等学校6校(三重県1校)が集まり、各校の取り組みをプレゼンテーション及びポスターセッションで生徒自身が発表し経験交流を行います。またワークショップで生徒同士が意見・情報交換を行い学びあいます。
■日時:2013年12月28日(土) 9:30~15:30
■場所:名古屋大学 野依記念学術交流館 
■プログラム
午前 1.各校活動発表
①名古屋大学附属高等学校「モンゴルの環境汚染」
②金城学院高等学校「Act Locally, Act Globally~国際協力・国際理解~」
③中部第一高等学校「続・モシウツゴの飼育と繁殖」
④豊田東高等学校 「地域の活性化を目指して~商店街や交流館との連携による取組~」
⑤南陽高等学校 「Nanyo Company部×地域連携 ~フェアトレード&カーボンオフセットで地域活性化!!~」
⑥千種高等学校「国際理解と相互理解」
⑦久居農林高等学校(三重県) 「森林における二酸化炭素吸収量調査 ~CO2吸収力の高い森林とその管理方法を探る~」
2.ポスターセッション
3.講評 UNESCO・ESD セクションプログラムスペシャリスト 望月要子
講評/講演 中部ESD拠点協議会 運営委員 /環境省中部環境パートナーシップオフィス 新海洋子
午後 ワークショップ テーマ:「国際協力」「環境」「つながり」
■参加者数 125名(内訳:生徒参加数78名、教員参加数37名、その他10名)
【成果】
参加した高校それぞれの特色を活かした、多様な課題設定、視点、手法でのESD活動が発表されました。昨年から参加している高校の取組は、活動がより豊かに広がり、楽しげに自信をもって話す姿に力強さを感じました。初参加の3校の活動紹介も非常に社会貢献度が高く、高校のESD実践の豊かさを痛感しました。その後、ユネスコのESD担当望月氏より国際的なESDの動きや次年度の国際会議のありようについて説明を受け、高校生の取組に対しての講評をいただき、参加した生徒は自分たちの活動が国際社会とつながっていること、自分たちが社会ひいては未来の役に立っていると感じ、ESD活動に対するモチベーションが高まりました。新海氏から「私にとってのESD」をテーマにお話しいただき、なぜESDが今必要なのか、高校生だからこそのESDを大切にしてほしい、というメッセージがありました。ポスターセッションは、まさに高校生が高校生にその取組を説明し、共感しあう場でありました。多様な活動が展開されているゆえに新たな発見や驚きが多かったようで「活動の今後についてより具体的に検討しなければ」と話す高校生がいました。午後のワークショップは、高校生自身が企画しテーマの設定や当日の進行も行いました。プレゼンテーション、ポスターセッションを通して気づいたことや「もっとこうしたい」と思うことを存分に話し、聞きあう時間となりました。同じ世代だからこそ、共感できる、学びあえることがたくさんあります。そして、認め合うことが自信につながり、次の活動につながっていきます。それは高校生だけではなく、初めて会う高校生の学び合う姿を見守る教員や関係者にも気づきがあり、大人だからこそすべきこと、高校生の活動がより発展するためにすべきことを考える時間となりました。コンソーシアム参加校以外の高校生の参加も得られました。2014年ユネスコ世界会議が11月に開催されます。それを機会に、この事業への参加を促進したいと考えています。ESDはつながりの教育であります。高校生がつながる場、学び合い、未来や社会のありようを考える場、自分自身の将来について語り合う場として、この事業を充実させ、大人にできることを次世代に提供していきたいと考えています。
【開催の様子】

午前発表 午前全体

午前 各校活動発表         午前 講評/講演

午後WS 午前ポスターセッション

午前 各校ポスターセッション    午後 全体ワークショップ

【ポスターセッション 各校掲示】

1.名古屋大学附属高等学校「モンゴルの環境汚染」

名大附属1 名大附属2 名大附属3

2.金城学院高等学校「Act Locally, Act Globally~国際協力・国際理解~」

金城学院1 金城学院2 金城学院3

3.中部大学第一高等学校「続・モシウツゴの飼育と繁殖」

中部第一1 中部第一2 中部第一3

4.豊田東高等学校「地域の活性化を目指して~商店街や交流館との連携による取組~」

豊田東1 豊田東2 豊田東

5.南陽高等学校 「Nanyo Company部×地域連携~フェアトレード&カーボンオフセットで地域活性化!!~」

南陽1 南陽2 南陽3 南陽4

6.千種高等学校「国際理解と相互理解」

千種1 千種2 千種3

7.久居農林高等学校(三重県)「森林における二酸化炭素吸収量調査~CO2吸収力の高い森林とその管理方法を探る~」

久居農林1 久居農林2 久居農林3

8.愛知商業高等学校「なごや文化のみちミツバチプロジェクト」

愛知商業2 愛知商業1

【午後ワークショップ グループ発表まとめ】

1.環境グループ

問題点:水、森林、空気、生物、資源
原因:工業の発達、森林伐採、有害なガス、人口急増、ムダ遣い、便利追求、外来種の持ち込み
解決策:3R(リユース、リデュース、リサイクル)、人間以外の生物のことも考える、持続可能な開発、節電、節水、エコバック、外来種の持ち込みの規制
大事なこと:普段から心がける、他国から学ぶ、責任を持つ、身近な事から、広める
まとめ:1人1人が心がけよう

 環境グループは、水と森林と空気と生物と資源についての問題点を挙げました。その原因としては工業の発達、森林伐採、有害なガス、人口の急増、ムダ遣い、便利の追求、外来種の持ち込み、外来種の持ち込みなどについて挙げられました。次は解決策を出し合いました。まず3Rのリデュース・リユース・リサイクル、次に人間以外の生物の事も考える、また持続可能な開発、節電節水、エコバック、最後に生物関係で外来種の持ち込みの規制などが挙げられました。次に「大事なこととして意識すること」について話し合いました。普段から心がける、他国から学ぶ、責任を持つ、身近な事から取り組む、取り組んだことを広めていくなどが挙げられました。まとめとして「1人1人が心がけよう」ということになりました。

2.国際協力グループ

知る
宗教・考え方(価値観)
文化・言語
支援のしかた・政治関係

         壁がある!!
これらを ⇒ ・その一つが言葉の壁
ふまえて    これを解決するには・・・                            
・積極的に話す
・生活に取り入れる
↓                (洋楽・洋画で違う言語にふれる)
相互理解               ・ジェスチャーで伝える
↓                   ↓ 結局は・・・
行動               「知る」ことが一番大切                          

 国際理解について考えました。まず大事なことは「知る」こと、宗教・考え方価値観や文化・言語、支援の仕方、政治関係、それを相互理解し行動に移す、ということです。しかし、そういった国際理解を進めていく上で、色々な壁がある、ということを話し合いました。例えば、宗教や人種、貧富の差等色々な壁があると思うのですが、今回は「言葉の壁」について意見を交わしました。解決するために、積極的に違う言葉の人々と話すことや、洋楽や洋画等違う言語のものを生活に取り入れること、が挙げられ、身近にできることから壁を取り除いていくこと、言葉だけに頼らずジェスチャーを使って会話をする、等が出されました。もっとも大切なことは、まず「知ること」だという意見がありました。宗教や色々な問題がある中で、まずは「知る」。国際理解というものを進めていく上では、少しずつ相手のことを「知る」「理解する」ことしか方法がないというのが結論でした。

3.人とのつながり~絆・信頼~グループ

コミュニケーション
①手段:ネット、言葉、ジェスチャー
②機会:イベント、施設
③思いやり:礼儀、気づかい、尊重、平等
④相手:同世代、子ども、お年寄り、外国人、障がい者
⑤心がけ:笑顔、あいづち、あいさつ

「人とのつながり」について話しました。まず人とつながるためには、コミュニケーションが大切ということで、大きく5つに分けました。まず、コミュニケーションを取る対象として、同世代の高校生、小さな子ども、お年寄り、外国の方、また障がい者の方。コミュニケーションをとる手段としては、ネット、言葉、ジェスチャーの3つです。まずネットは、知らない相手ともつながることができ、きっかけをつくることができます。手段としてネットも必要不可欠な手段であると意見がでました。言葉は、特に外国の方とコミュニケーションするために必要であり、少しは英語を知らないといけないという意見がありました。また、英語よりも大切なのはジェスチャーである、ジェスチャーだけでもコミュニケーションが取れる、という意見が出されました。
手段といってもその機会がないと使えないので、機会があってこそ、自分達がその場所に行って、その方達と触れ合えます。コミュニケーションにはそういう機会だということを共有しました。機会が与えられ、会って顔を合わせただけで友だちにはなれません。大切なこととして、思いやりをもつこと、心がけることとして気遣い・尊重・平等な心を持つこと、笑顔を大切にすること、相槌をすること、あいさつをすること等が出されました。自分とは全然違う立場にいる子どものことを平等に思って接することで、仲良くなったり、ありがとうという気持ちが生まれたり、尊重することによって想いやることができます。相手を尊重して、いいところも悪いところも認めることが大事だと思いました。知らない人でも挨拶をどんどんしていくと、色々なきっかけが生まれるのではないかと思います。