国連「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」の地域拠点『中部ESD拠点』

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第4分科会(国際協力とESD)

活動成果

ワークショップ「国際協力とESD」

(2)「愛知・名古屋は開発途上国に対してどう関わるか―アフリカ留学生を通してESDを考える―」開催報告

【開催概要】
■開催趣旨:
愛知・名古屋の持続可能性を考える際には、地元の経済活動の成熟度を知ると同時に、そうした活動に関わる地元の若者が広く海外に目を向けていくことが望まれます。そのような中でESDを考える際、海外と日本の双方向的な国際交流の観点の必要性を知ることが求められます。本ワークショップでは、途上国への農業の技術指導や世界各国からの留学生の受け入れにおいて経験豊富な浅沼修一教授をお招きし、日本の技術を途上国に伝えていくことにはどのような意味があるのか、また、日本および途上国における人づくりを通した国際協力とは何を意味するのかをご講演いただきます。

■開催日時:2013年11月14日 18:30~21:00 
■場所:中部大学名古屋キャンパス 505教室
■プログラム
開会の挨拶・趣旨説明  武藤一郎 中部ESD拠点(運営委員会委員)
講演 「農学国際教育協力を通した人づくり-途上国への技術移転を考える」
浅沼修一(名古屋大学農学国際教育協力研究センター/農学知的支援ネットワーク(JISNAS)事務局長)
事例報告 テーマ『持続可能な社会をめざした若者の取組み』
Mr. Daniel Menge(名古屋大学大学院生命農学研究科博士課程/出身ケニア)
Mr. Cornelius M. Wainaina(名古屋大学大学院生命農学研究科博士課程/出身ケニア)
自由討論
【成果】
■発表の内容:
持続可能な社会を築く上で、他国の現状を知る事、そして、そこから見えてくる自国の状況を鑑みる事が必要不可欠です。本講演では、名古屋大学で教鞭をとる浅沼教授による、アフリカにおけるコメづくりと人材育成の研究活動、および、同大学院で博士課程に所属する二名のケニア人留学生から、それぞれのバックグラウンドや研究内容等の事例を報告いただきました。報告は日本語と英語の二カ国語で進行され、時々ジョークを交えるなど、和やかな雰囲気の中で行われました。
■討論の内容:
質疑応答では、講演の内容に沿って、コメの生産に関わる問題点や情報共有が行われました。そこから見えてきたのは、日本において「普通」なことや「可能」なことが、一歩海外へ出ると、それが当然のことではなくなるということです。また、コメの話に限定されず、それに関連する諸問題、すなわち都市化や食糧生産、自給についても討論が及びました。コメを切り口に、参加者はさまざまな問題意識を共有し、海外に目を向け、持続可能な社会とは何かを考えることができました。
■参加人数:30名程度