国連「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」の地域拠点『中部ESD拠点』

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第1分科会(企業とNPO)

活動成果

連続ワークショップ「次世代に贈る中部圏企業とNPOの未来」

第1回「企業が取り組む環境保全の現在」(10月17日)開催報告

 第1回「企業が取り組む環境保全の現在」では、生活の木と清水建設株式会社から講演者をお招きし、環境保全に関する企業の取り組みを事例報告していただきました。その後NPO団体を交えながらグループディスカッションを行いました。

【開催概要】
  • ■開催趣旨:
    持続可能な社会を築くためには、環境・社会・経済の調和のとれた発展を目指すことが重要です。今回のワークショップでは、企業のCSRやNPOの諸活動の中心的課題である環境保全の現在と未来について、生物多様性の問題に積極的に関わる企業の事例報告を聴くなかで、参加者とともに考えていきます。
  • ■開催日時:2013年10月17日 13:00~16:30
  • ■場所:中部大学名古屋キャンパス 510教室
  • ■プログラム
  • *話題提供「生態系サービスという挑戦」宗宮 弘明(中部大学 応用生物学部教授)
    *講演「ビジネスと環境保全の両立を目指す」 宇田川 僚一(生活の木 専務取締役)
    「生物多様性に配慮した建設業の取り組み」 那須 守(清水建設株式会社 技術研究所高度空間技術センター 上席研究員)
    *グループディスカッション

【成果】
  • ★講演の内容:
  •  まず宗宮教授より、地球の持続可能性を考えるためには環境思想を根本的に見つめ直す必要があること、その発想転換のひとつとして生態系サービスの内容が問題提起されました。そのあと、生活の木の宇田川氏より、ビジネス発想に基づいた国内外にわたる貴社のODA活動や環境活動などの実績について報告があり、また清水建設株式会社の那須氏より、生物多様性の保全を中核とした貴社の産学官と連携したまちづくりの実績や構想について報告がありました。二人の講演者からともに営利/非営利の枠組みを超えた「倫理に基づく公共」の領域を企業とNPOが連携して作りあげていくことの重要性が強調されました。これはESDの理念にも通じるものであります。
  • ★グループディスカッションの内容:
  •  2つのグループに分かれてディスカッションを行いました。講演の内容を受けて、環境保全という地球的課題に対して企業とNPOはどんな役割を果たすべきか、具体的にはどんな内容が考えられるか、などの議論が行われました。また両者の連携を考えてゆくためには、組織の脆弱さや資金面の不足などの問題を抱えるNPOの強化や、社会的善であるNPOの活動を企業が一持続的に取り込んでゆく必要性、などが議論されました。また中部ESD拠点に対しては、企業とNPOが集う「場の設定」「プラットフォームの形成」などが第一段階として求められました。
  • ★参加人数:30名程度