国連「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」の地域拠点『中部ESD拠点』

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第3分科会(高等教育)

活動成果

3 課題

本プログラムの試行を通じ、いくつかの課題が明らかになりました。第一に、本プログラムを行う際の時間配分等の講義設計のあり方についてであります。本プログラムはディスカッション中心であるため、このために十分な時間を確保する必要があります。限られた講義時間の中でできるだけ討議の機会と時間を確保するかについて検討する必要があります。第二に、受講生に提供する基礎知識・基礎資料の内容・分量であります。詳細且つ膨大な資料は受講生が理解するのに時間を要するとともに、その内容に議論が引っ張られてしまう可能性があります。適切且つ適量の情報を提供する必要があります。また、中部地域が有する地域性や地勢を踏まえた「持続可能な中部地域」の創生がその根本的な目的であるため、この地域の経済・社会的統計データや文化土壌を踏まえて学生が考え・議論することを促進させるよう、提供するテキストの内容の多様性を確保する必要があります。

プログラム全体の課題としては、「持続可能な中部・人材育成プログラム」はあらゆる大学において広く使用できるものとすることを目的としていますが、大学や学部の人材育成目標の違いにより、現時点では必ずしも使いやすいものではありません(工業大学or人文社会系学部)。また、教養科目において使用するか、専門教育で用いるかも内容の程度が異なります。これらの課題に対して、詳細版や簡略版両方の教材を作成したりすることにより、あらゆるニーズへの対応をできるよう、改善を行うことが必要です。さらに、講義において使用する教材のテキスト化も必要です。