国連「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」の地域拠点『中部ESD拠点』

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第5分科会(伝統文化(伝統知)とESD)

活動成果

ワークショップ「伝統文化とESD」

第3回ワークショップ「暦とESD~二十四節気ときもの~」開催報告

■開催趣旨:中部ESD拠点では、本年11月に最終年会合として愛知県名古屋市で開催される「ESDユネスコ世界会議」に合わせて、ESD推進の「中部モデル」の構築を目指して分科会活動を進めています。「伝統文化とESD」分科会では、これまでにワークショップを重ねており、さまざまな伝統知を「暦」をキーワードにつないで、ESDのプログラムを構築できないかと考えております。
 今回のワークショップは、「二十四節気ときもの」をテーマに、講師の先生をお招きし、伝統知とESDについての議論を深めます。ぜひ奮ってご参加ください。
■プログラム
 開会の挨拶/趣旨説明 古澤礼太(中部ESD拠点事務局長)
 演題:二十四節気ときもの
 講師:中谷比佐子 きもの文化研究家
 全体討議 コメンテーター:西宮洋(テクノ中部)、寅丸武司(テクノ中部)
 今後の活動
【成果】
■発表の内容:
 「二十四節気ときもの」というテーマに沿って、講師の中谷先生から、①近代の暦(太陽暦)ときものの季節感のズレ、②二十四節気を取り入れることによる生活循環の見直し、③きもの文化と養蚕業の再生産構造のつながり、などを、中谷先生の記者時代の経験や著作の事例内容などを交えながら講演が行われました。講演では、きもの文化や暦文化の紹介を通じて、日本特有の「季節感」や伝統行事を見つめ直すことの重要さについて問題提起がなされました。
■討論の内容:
 参加者は、きもの文化に関心のある方が多く、きものの着こなし方や選び方などについて質問が集中しました。伝統文化に関連した議論については、中谷先生が「着物」を「きるもの」としての意味から「きもの」と表しているように、伝統に堅苦しさや重みを結び付けず、現代に取り入れてゆくことが大事であること、きものが持つ「曲線的な動き」の見直しが、柔軟性を求められる今後の持続社会には重要であることなどが共有されました。
■参加人数:30名程度